【次世代SEO対策】コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?

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【次世代SEO対策】コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?

最近、SEO関連ニュースで「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」が話題です。
なぜならGoogle検索のランキング要因に組み込まれる予定だから!
ウェブにおけるユーザー体験の向上を目的とした取り組みをグーグルが始めた。「Web Vitals(ウェブ バイタル)」と名付けている。

SEOに関わるマーケターに限らず、マークアップエンジニア、サーバーサイドエンジニアの方も、ページの読み込みに関わる方には今後の知識としてインプット必須です!ということでここからは概要をしっかりと押さえていきましょう。
「バイタル」とは「重要なもの・本質的なもの」という意味で、ウェブ バイタルは「ユーザー体験を良くしていくのに必須の指標に関する総合的なアドバイス情報」として提供していく。

そのウェブ バイタルのなかでも特に重要なものとして、次の 3つの指標を「Core Web Vitals(コア ウェブ バイタル)」として設定している(具体的な基準となる数値は後述する)。
この記事では下記がインプットできます。

  • 3つの指標(LCP、FID、CLS)
  • 導入スケジュール
  • ランキングへの影響
  • 対応するためのツール

といった様々な情報をお伝えしますので、ぜひご参考ください!

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)を語る前に、そもそも「ウェブ バイタル(Web Vitals)」があるのはご存知でしょうか?

ウェブバイタルの核としてコアウェブバイタルが存在するんです。

ウェブ バイタル(Web Vitals)とは

  • ウェブで優れたユーザー エクスペリエンスを実現するために重要と思われる品質シグナルの統合ガイドを提供する取り組みです。

引用:Google Developers Japan Web Vitals の概要:
サイトの健全性を示す重要指標

ユーザーエスクペリエンス(ユーザー体験、UX)を良くするためにGoogleはガイダンスを提供するので、ウェブマスターの皆さんはいち早く取り入れユーザーに喜んでもらえるようなサイト設計にしていこうということです。

ただ、ユーザー体験の良し悪しを判断するには様々な要素があり、どの要素が重要視されるか、どのレベルだとユーザーが満足できるかなどはサイトや各ページによっても異なると思います。
そこで、Googleが共通指標として具体的に提示しているのが「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」です。

ユーザー体験において核となるニーズは「読み込み時間」「インタラクティブ性」「ページコンテンツの視覚的な安定性」であるとし、これらを組み合わせたものがコアウェブバイタルの土台になっています。

ちなみにこの土台、Googleは「現在2020年の設定は〜」と表現していますので不動のものではないようです。
Googleは常により良い状態を模索し続けていますから、コアウェブバイタルも今後更新されていくかもしれません。

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)の3つの指標「LCP」「FID」「CLS」とは?

3つの指標「LCP」「FID」「CLS」とは?

Googleは、ユーザー体験において核となるニーズは「読み込み時間」「インタラクティブ性」「ページコンテンツの視覚的な安定性」であるとしています。

これらを組み合わせたものが現在のコアウェブバイタル(Core Web Vitals)の土台となっており、3つの指標が明示されています。

  • LCP(Largest Contentful Paint ):読み込み時間
  • FID(First Input Delay ):インタラクティブ性
  • CLS(Cumulative Layout Shift ):ページコンテンツの視覚的な安定性

LCP(Largest Contentful Paint):読み込み時間

LCP(Largest Contentful Paint)最大コンテンツの描画

LargestContentfulPaintは、ユーザーがページで最も有意義なコンテンツをどのくらい早く見ることができるかを表します。
感覚的な読み込みスピードを測定し、ページ読み込みタイムラインにおいてページの主要コンテンツが読み込まれたと思われるタイミングを指します。

LCPは、ページの中で最も大きなコンテンツ(画像またはテキストブロック)のレンダリング時間を指します。
ページ読み込みから2.5秒以内がGOOD(良好)と評価されます。

FID(First Input Delay):インタラクティブ性

FID(First Input Delay)初回入力遅延

First Input Delay は、最初の入力までの遅延を表します。
応答性を測定して、ユーザーが最初にページを操作しようとする場合に感じるエクスペリエンスを定量化します。

FIDは、ページの中でユーザーが何かしらのアクションを起こしてから応答するまでの待ち時間を指します。
例えば、テキストリンクをクリックする、ダウンロードボタンをタップするなど。
画面のスクロールやズームは該当しません。
アクションを起こしてから100ミリ秒未満がGOOD(良好)と評価されます。

CLS(Cumulative Layout Shift):ページコンテンツの視覚的な安定性

CLS(Cumulative Layout Shift)累積レイアウト変更

CumulativeLayoutShiftは、ページがどのくらい安定しているように感じられるかを表します。
視覚的な安定性を測定し、表示されるページ コンテンツにおける予期しないレイアウトのずれの量を定量化します。
CLSは、予期しないレイアウトのずれを指します。
ちょっと時間が経ってからコンテンツが出現したことでレイアウトがずれる現象って、経験したことありませんか?
僕はすぐに離脱してしまいますね。見たいコンテンツ遷移し、読み込みながらレイアウトが「ガコッ!」「ガコッ!」とするやつです。
「ずれが生じた表示領域の比率 × 距離の比率」というスコアの計算方法があり、スコア0.1未満がGOOD(良好)と評価されます。

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)はいつから?

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)はいつからランキング要因に組み込まれる?

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)がGoogle検索のランキング要因に組み込まれるのは、現時点(2020年11月)では「2021年5月」となります!

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)ランキング要因に組み込まれる?

Googleはランキング要因に組み込む導入時期について、少なくとも6ヶ月前には告知するとしています。
そして昨日ついに!導入時期について発表されました!
2021年の5月ランキング要因として組み込まれます!
合わせて「今すぐなんらかのアクションを起こす必要はありません」と伝えていますが、
今私たちがすべきことは、コアウェブバイタルに関する理解を深めることと、関連ツールを使い慣れておくこと必要があると思います。どちらにしても自身で運営しているサイトなどは予め対策できることはして、ユーザビリティーの向上に努めましょう。

忘れてはいけないのは「コアウェブバイタルが導入されるからユーザー体験を良くする」のではなく「常にユーザー体験の向上を目指すのが基本」だということです!

Googleは常にユーザーのことを考えています。
ユーザー体験の向上を目指す取り組みも、今に始まったことではありません。ユーザーファースト第一主義ですよね。素晴らしいです。

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)はどれくらいランキング要因に影響を与える?

ランキング要因として、コアウェブバイタル(Core Web Vitals)はどれくらいの影響力を持つのか。

ページスピードを改善できる一つとして、画像の次世代フォーマットでの設定が重要となっていきます。こちらは個人的にもとてもオススメです。なぜならAppleがついにサポートを開始したためです。

▼Webpの詳しい詳細と実装方法が分からない方はこちらの記事で「WebP」について詳しく解説しています!
次世代の画像フォーマット「WebP」でサイト表示速度を改善!

AMPページのコアウェブバイタルをGoogleは公開しました

ここでページスピードに関わる記事でも話題になっているAMPページでもコアウェブバイタルを計測できるようGoogleはツールを公開しました。
AMP Page Experience Guide(AMP ページ エクスペリエンスガイド)というツールを Googleは先日公開しました。
ここまでくるとAMPはもう必須かもしれませんね。

ランキング要因として、コアウェブバイタル(Core Web Vitals)はどれくらいの影響力を持つのか。
Googleウェブマスター向け公式ブログでは、次の通り伝えられています。

  • ページエクスペリエンスの構成要素はすべて重要ですが、ランキングでは、ページ エクスペリエンスの一部の要素が平均以下であっても、総合的に優れた情報を含むページが優先されます。
  • 優れたページ エクスペリエンスが関連性の高い優れたコンテンツに勝ることはありません。
  • 同様のコンテンツを含むページが複数ある場合は、ページ エクスペリエンスが検索ランキングで非常に重要になります。

引用:Googleウェブマスター向け公式ブログ:
より快適なウェブの実現に向けたページ エクスペリエンスの評価

私はコアウェブバイタルの話を聞いた時に「良いから評価が上がるってこと?それとも悪いから評価が下がるってこと?」と、プラス要因として働くのか、マイナス要因として働くのか疑問でした。

先ほどのGoogleの説明を読むと、例えばFIDが平均以下だからといって、ページの評価を下げる直接的な要因にはならないようです。

コンテンツの質が同等のページを比較した時には、ユーザー体験が非常に重要になる(→ページ評価の直接的な要因になる→ページの評価を上げるってこと?)としていますから、現時点ではプラス要因として働くと理解しています(私個人の見解ですが)。

とはいえ、やっぱり重要なのは「コンテンツの質」であることには変わりませんね。

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)に関するツールはあるの?

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)の指標である「LCP」「FID」「CLS」を簡単に計測できるツールがいくつかあります。

代表的なものは以下の5つです。

  • Lighthouse(Chrome 拡張機能)
  • Web Vitals(Chrome 拡張機能)
  • Chromeのデベロッパーツール(右クリック>検証、 Ctrl+Shift+I または command+option+I)
  • PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)
  • Search Console(拡張>ウェブに関する主な指標)

ツールの詳細については、別の機会に改めてご紹介したいと思います…!

Lighthouse(Chrome 拡張機能)

Lighthouse(ライトハウス)とは、Webアプリを監査するためのツールです。特にPWA(プログレッシブウェブアプリ)を中心としたサイトの評価を簡単に確認することができます。
GoogleChromeの拡張機能を使って使用します。

Lighthouseの主な項目は、PWAに必要な品質項目を満たしているかどうかや、ページスピードに関する内容です。いずれもサイトの改善にも役に立つ内容ですが、新たにSEOの項目が追加されたため、検索順位を上げたい場合にはぜひ活用したいツールです。

Web Vitals(Chrome 拡張機能)

使い方はいたってシンプルです。

GoogleChromeに追加すれば、今見ているウェブページのCore Web Vitals (LCP/FID/CLS)をバックグラウンドで自動計測してくれます。
もっとも、計測対象サイトを設定変更することは可能です。

  • クリックされた場合のみ
  • 特定のサイト
  • すべてのサイト

拡張を有効にすると Chrome のウィンドウの右上に四角のアイコンが追加されます。
そのアイコンをクリックすると、拡張が取得した Core Web Vitals の数値を確認できます。

緑色は、3つの指標がすべて健全な証です。

Chromeのデベロッパーツール

モダンブラウザーの中でGoogle
Chromeは最後発ながら、その機能の潤沢さ、便利さ、高速さからシェアを大きく伸ばしている。そして、今やほとんどのブラウザーではWindowsの場合F12キーを押すことで(Macの場合はCommand+Option+Iキーで)手軽に各ブラウザー搭載のデベロッパーツールを利用できるが、特にChromeのデベロッパーツールは、非常に機能が豊富なため、利用している人もかなり多い。

PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)

PageSpeed Insightsは、モバイル、PCそれぞれのページ表示速度やパフォーマンスに関するスコアリングと、改善方法を確認できるツールです。
参照:(https://developers.google.com/speed/docs/insights/v5/about)

ページ表示速度はランキング要素の一つ

検索順位は、Googleが200以上の指標で評価した総合力で決まります。何か一つの施策を行えば、すぐ上位表示されるというほど単純な話ではありません。

検索順位を決める主要3大要素は、「リンク」「コンテンツ」「RankBrain」です。

Search Console(サーチコンソール)

Google Search Console は、Google 検索結果での自社サイトのパフォーマンスを監視・管理できる Google が提供する無料サービスです。

以前は「ウェブマスターツール」という名称で、その名の通り「ウェブマスター(Webサイトの管理者)」を向けのツールとして提供されていましたが、2015年5月にGoogle が、SEO専門家・マーケティング担当者・Webデベロッパーやアプリ
デベロッパー等ウェブマスターに限らない「全てのユーザー」を対象とする方針を決定し、「Google Search Console」に名称が変更されました。

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)を元にユーザー体験の向上を目指す!

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)は、優れたユーザー体験(ユーザーエクスペリエンス)を提供するために、Googleが具体的に提示している共通指標です。

現時点では「読み込み時間」「インタラクティブ性」「ページコンテンツの視覚的な安定性」がユーザー体験において核となるニーズであるとし、これらを組み合わせたものがコアウェブバイタルの土台になっています。
Google検索のランキング要因に組み込まれるのは2021年以降とされています。

導入時期の6ヶ月前までには予め告知されると思いますので、出来るところからで構わないと思うので、対策をしておいてはどうでしょうか?